産業の空洞化?2008年04月08日 04時59分01秒

 「安物買いの銭失い」とか「安かろう悪かろう」という言葉を最近はあまり耳にしません。
 安くて良い製品が流通しているからだと思います。

 ところが、ここ数日、精度の悪い部品で悩まされています。
 粗悪品では無いんですが、以前なら、常識的に守られていた、直角度が出ていません。
 特別な直角度では有りません。普通(機械屋の一般常識)に出ていれば充分なのです。
 加工工程を考えると、精度を悪くする事の方が難しいです。
 又、重要な直角度であれば、確認しますが、常識的な物は出ているものとして、機械を組み立てます。
 機械を組んでいれば、駄目なものは直ぐに解りますし、一般的な精度が出せない加工業者さんとは付き合っていません。
 
 そんな訳で、「安心」して、機械を組んでいたら、「まさか」が2回有り、4日間を無駄にしました。それでも、精度不良が判っただけでも良かったと思っています。

 実は、精度不良を見つけてくれたのは、30年来お付き合いしている旋盤屋さん。
 こちらにお願いした部品ではないので、気が引けたのですが、「昔からの友達?付き合い」ということで、日曜日に無理を言って、寸法の出ていない部品を修整してもらったら、「面ブレ」が見つかりました。
 ここに持ち込まなかったら、未だに原因不明でしょう。精度の良い旋盤が無ければ、見つけられません。

 二人して、呆れ顔です。

 今の日本に、「安かろう、悪かろう」が有るとは(ToT)/~~~

 駄目なら、駄目で良いんです。不良率1割?。安いから「そんなの関係ね~」です。
 でも、ここの精度落としても、安いものは出来ないと思うのですが。
 
 さて、原因判ったし、どうしよう。ここからが、「腕の見せ所」。
 今日の対策では有りません。明日からどうするかです。(^_^)v

 これって、「産業の空洞化」の一部でしょうか。

コメント

_ 小林 ― 2008年04月08日 06時09分49秒

 これから、おっしゃられる様な事はどんどん出てくると思いますよ。嘘みたいですが、私のまわりの加工屋さんでも腕の良い職人さんは残念ながらどんどん姿を消していってます。
 メッキ屋さんもそうですが、結局は安かろう悪かろうなのです。しかし、一番気になる点はいかに発注単価を上げてもできないものはできなとキッパリ言われてしまう事が多々あるのです。
 自分の事を言っておこがましいですが、何とかお客さんの要求に合わせ努力をするのが職人魂だと思っているのですが、そういった気持ちを持たれている加工屋さんが少なくなってきたと実感します。それもそのはずで、これだけコストダウンを要求されてやってきて、ここにきてどうしようもない原材料高!はっきりいって製造業のモチベーションは下がりっぱなしだと思います。

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