空気を圧縮すると発熱する2007年08月08日 06時56分46秒

 前回、PV=GRTはメンドクサイので次回にと書きました。
 エンジンの圧縮比が高いと燃費が良くなる事の説明の為ですが、話が長くなりますので、3回くらいに分けて、お話したいと思います。
 最初に空気(気体)を圧縮すると発熱する事について考えて観ます。
 取り敢えず、個々について説明しますと、
 Pは圧力
 Vは容積(エンジンの場合、ピストンの位置(下死点、上 死点、その中間)で変化します)
 Gは重量(空気にも重さはあります)
 Rはガス定数(分け判りません、無視しましょう(^_^)v)
 Tは気体の絶対温度(冷蔵庫は273°)
メンドクサイですね。

 早い話が、一般生活ではG、R、は定数(一旦決まれば変化しない)でかまいません。実際には、それぞれ、TやPで微妙に変化します。しかし、そんな事は、実験室の話で、我々には関係有りません。

 簡単にする為、GとRは定数ですから1として、
 PV=T → PV/T=1⇒一定
 となります。

 Vが変化すると、圧力、温度共に変化します。そこには、ボイルやゲイ-リュサックの法則が絡みますが、無視(^_^)v です。

 お話したかったのは、空気は圧縮したり膨張させたりして、無理やり体積を変えると、圧力だけでなく、温度も変化するという事です。
 そこで、「空気(気体)を圧縮すると温度が上がる」という身近な例を探して19日間絶ちました。
 これを説明したくって、約19日間(サッカーを除く)ブログ書きませんでした。結局、適当な例が見つかりませんでした。そんな訳で、良い例では有りませんが、クーラーのコンプレッサー(室外機)では如何でしょうか。

 ご存知のように、クーラーの室外機からは暖かい空気が出てきます。これは、室外機の中のコンプレッサー(モーター(電気)でエンジンをまわす感じ)が、空気を圧縮⇒空気が発熱⇒コンプレッサーが発熱⇒これは余分な熱なのでファンを使って、室外機の外へ出す⇒この余分な熱が暖かい温度として外に出てきます。
 「でんじろう先生」みたいに説明できなくて済みません。
 こんな感じで、空気は圧縮されると発熱するのが解ると思いますが、絶対にコンプレッサーやファンに触らないで下さい。大怪我します。何人も見ていますし、私も持っていたボロ布を3回巻き込まれています。怪我しなかったのが不思議なくらいです。

ディーゼルエンジンの燃費が良い理由2007年08月10日 07時45分43秒

 前回(8月8日)の続きです。
 エンジンが、吸い込んだ空気を圧縮して高温にして、燃料を噴射して、燃焼(爆発)すると、一段とシリンダー内の空気は高温になります。
 この結果、PV/T⇒一定
 のTが大きい数字になりますから、PVも大きくなります。(Tが2倍になったら、PVも2倍という意味です)その上、上死点付近で燃焼が起こりますから、Vの数字はエンジンの動きの中で一番小さい時です。その為、Pは一番大きい数字になります。
 
 私が担当したエンジンだと100気圧(自動車のタイヤが2~2.4気圧)くらいになりました。この圧力でピストンを押すのですから、大きな回転力を得る事が出来ます。自転車で考えればピストンは人の足で動くペダルです。足でペダルを踏む力が圧力となります。

 逆にTが小さいとPVも小さくなります。同じエンジンの上死点ならVも同じですから、P(圧力=自転車での人の足)が小さくなります。自転車でいうとペダルに加わる力も小さくなります。
 
 これで、同じ燃料の量なら燃焼(爆発)時の温度が高いほど大きな力が得られる事になりますので、燃費が良くなります。

 以上は吸い込んだ空気の量が一定という事が前提です。これって、あたりまえなのですが、結構、重要な事なのです。

日本は安心の国2007年08月14日 10時10分10秒

 13日に千葉県飯岡の長五郎丸さんという船宿から、メル友ならぬ「ツリ友」4人と、乗り合いの釣り船で、沖釣りに出ました。流石に釣り船、初めてですが良く釣れました。

 船の釣り客は20人。女性も、子供(親子連れ)も居ます。私の隣に親子連れの方が居ました。この方は常連らしく、他の釣り人に迷惑をかけないよう、子供の面倒を見ながら、私の2倍~3倍釣っていました。
 
 私だって30cm~40cmのアジ2匹、花鯛1匹、キス20、メゴチ2匹、アナゴ(珍しい)1匹で十分な釣果です。
 その2倍~3倍ですから、上手いとしか言い様が有りません。そこで、沖釣り初心者の私は、その方の仕掛け、釣り方を真似して釣ってました。

 ところが、「あたり」が有っても、逃げられる事が多く、見かねたのでしょうか、隣の親子連れの方が、釣り方から、調理の仕方までアドバイスしてくれました。「ちょっと、合わせが早いですよ」、私も釣歴50年、納得して、少し送り込むようにしたら(釣用語連発?)ばらしが激減。針を呑まれるという問題も有りましたが、楽しい釣りをさせてもらいました。船宿に戻り、サービスの昼食を頂き、帰路につきました。

 帰り道で、共同費が無いことに幹事が気が付きました。船宿での昼食中に、幹事の脇に透明のビニール袋に入った共同費の残金(6~7千円)が有ったのは覚えています。

 そこで、船宿に電話をして聞いてみましたら、なんと「忘れ物」で有ったのです。透明のビニール袋ですから中身の現金は丸見えです。

 船宿の方の話ですと「これ誰のと聞いても、釣り客の皆さんは、「知らないよ」と言うので、忘れ物として預かっていた」そうです。

 電話で幹事がお礼と、「費用はこちらで持ちますから、お手数ですが、現金封筒で送って頂けないでしょうか」とお願いして、事無きを得ました。

 帰りの車の中で、「まだまだ日本は安全ですね」という話になり「ブログに長五郎丸さんの名前入りで、この話し書こうか。良い話だから、名前入れても良いよね」となり、今、このブログ書いています。

 今、思い出しても、中身が見えるビニール袋に現金を入れておいても無くならないのですから、日本てすばらしいですよね。
 
 長五郎丸さんと、釣り客の皆さんが良い方ばかりで、釣果に関係なく、楽しい釣行をさせて頂き、有難う御座いました。

あたりまえだけど、無事でよかった欽ちゃん2007年08月20日 07時31分22秒

 夏休み恒例の24時間テレビで萩本欽一が70kmを走りきった。

 今までの走者の方には申し訳ないが、これほどの感動は受けなかった。今回は感動というよりは「喜び」のほうがあっているかもしれない。

 萩本欽一というと、私達の年頃にとってはコント55号の欽ちゃん、二郎さんであり、それ以外のものでは無い。それだけで大きな存在なのである。

 今回走るにあたって、最初は「日テレは欽ちゃんを壊す気か」と思った。勿論、それなりの人々が同行するのであるから、間違ってもそんな事は無い。無いが、やはり、心配が先にたつ。

 8時頃から沿道で応援する人たちがテレビに映る事が多くなった時に、「皆して、後ろに着いて、1kmくらいの人の列が出来らいいな」と思い始めた。それくらい、夢を大きくしてくれた。何の夢だか自分でも良くわからないが、この際それで良いと思う。

 自分自身、よくわからないけど、例年にない、24時間テレビだった。

混合比なんて関係ね~2007年08月22日 07時32分13秒

 巨人が負け続けているので、私の体調も最悪です。それと、例年にないこの暑さ。いつもでしたら、クーラーを使うのは一夏でも、「つぬけ」しません。「つぬけ」とは釣り用語で、一桁という意味です。数を数える時に、一つ、二つ、三つ、・・・と数えますが、「つ」が付くのは九つ迄で、十からは「つ」が付かなくなりますので、十を超えることを「つぬけ」と言います。関係ない話でした。

 久しぶりにディーゼルエンジンの話に戻ります。(前回は高温燃焼と燃費の話でした)
 もう一つディーゼルエンジンの燃費の良い理由が有ります。
 ガソリンエンジンではシリンダー内に吸い込む空気は燃料が燃える分だけです。空気と燃料は一定の範囲で混合(混ざって)されていないと爆発しません。
 燃料が少ない方が燃費が良いのですが、少ない方のぎりぎりのところだと、リーンバーンと言って、シリンダー内火炎伝播速度(燃焼、爆発時の炎の伝わる早さ)が、音速を超えます。その結果、エンジンが壊れます。
 トヨタさんのTTCLエンジンはこのちょっと手前で、安全にリーンバーンを起こし、燃費と、排ガス規制の両方をクリアしました。
 当時(40年近く前)としては画期的なエンジンで、TTCLを搭載したカローラリフトバックは、私たち原動機工学を学んでいた学生にとっては、憧れの的でした。

 話がそれましたが、ディーゼルエンジンは燃料が燃える量の倍くらいの空気を吸い込みます。空気と燃料が混ざった混合気を吸い込むのではなく、空気だけを吸い込み、そこに燃料を噴射して、燃料を燃やすので、

 「混合比なんて関係ね~」

 となるわけです。その分、他の問題が有りますが、話がそれますので、次回にします。

 その余分な空気にも燃焼時の高温が伝わり、膨張します。燃焼ガスの膨張と、余分に吸い込んだ空気の膨張の二つの膨張が一緒に起こります。
 この膨張力がエンジンのピストン(自転車だとペダル)を強く押し下げ、エンジンの回転力となります。
 つまり、少しピストンの動きは遅く(エンジン回転数が下がる)なりますが、燃焼熱エネルギーをより効果的に使っているという事です。これが、「燃料を良く噛んで食べる」という意味です。

 多分、初めて(空気の)膨張と言う言葉を使いましたが、ロケットエンジンもジェットエンジンも、全ての燃焼型エンジンは燃焼熱を空気の膨張に変えて「ちから」にしているのです。