混合比なんて関係ね~2007年08月22日 07時32分13秒

 巨人が負け続けているので、私の体調も最悪です。それと、例年にないこの暑さ。いつもでしたら、クーラーを使うのは一夏でも、「つぬけ」しません。「つぬけ」とは釣り用語で、一桁という意味です。数を数える時に、一つ、二つ、三つ、・・・と数えますが、「つ」が付くのは九つ迄で、十からは「つ」が付かなくなりますので、十を超えることを「つぬけ」と言います。関係ない話でした。

 久しぶりにディーゼルエンジンの話に戻ります。(前回は高温燃焼と燃費の話でした)
 もう一つディーゼルエンジンの燃費の良い理由が有ります。
 ガソリンエンジンではシリンダー内に吸い込む空気は燃料が燃える分だけです。空気と燃料は一定の範囲で混合(混ざって)されていないと爆発しません。
 燃料が少ない方が燃費が良いのですが、少ない方のぎりぎりのところだと、リーンバーンと言って、シリンダー内火炎伝播速度(燃焼、爆発時の炎の伝わる早さ)が、音速を超えます。その結果、エンジンが壊れます。
 トヨタさんのTTCLエンジンはこのちょっと手前で、安全にリーンバーンを起こし、燃費と、排ガス規制の両方をクリアしました。
 当時(40年近く前)としては画期的なエンジンで、TTCLを搭載したカローラリフトバックは、私たち原動機工学を学んでいた学生にとっては、憧れの的でした。

 話がそれましたが、ディーゼルエンジンは燃料が燃える量の倍くらいの空気を吸い込みます。空気と燃料が混ざった混合気を吸い込むのではなく、空気だけを吸い込み、そこに燃料を噴射して、燃料を燃やすので、

 「混合比なんて関係ね~」

 となるわけです。その分、他の問題が有りますが、話がそれますので、次回にします。

 その余分な空気にも燃焼時の高温が伝わり、膨張します。燃焼ガスの膨張と、余分に吸い込んだ空気の膨張の二つの膨張が一緒に起こります。
 この膨張力がエンジンのピストン(自転車だとペダル)を強く押し下げ、エンジンの回転力となります。
 つまり、少しピストンの動きは遅く(エンジン回転数が下がる)なりますが、燃焼熱エネルギーをより効果的に使っているという事です。これが、「燃料を良く噛んで食べる」という意味です。

 多分、初めて(空気の)膨張と言う言葉を使いましたが、ロケットエンジンもジェットエンジンも、全ての燃焼型エンジンは燃焼熱を空気の膨張に変えて「ちから」にしているのです。

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