オーバーヒートと保障と整備2007年07月08日 02時59分33秒

 私がエンジンに穴をあけたのは、早期着火が原因ではありません。オーバーヒートです。
 30年以上前の事ですが、卒業したばかりで金が有りませんので親父の車を借りて、クラブの後輩と二人で河口湖にラジコンボートを浮かべに行った時の事です。
 自動車の仕様は空冷、2気筒、RR(エンジンが自動車最後部に有り、後輪駆動という意味で、今では多分無いでしょう)の軽自動車。
 アクセルのべた踏みで、行きの中央高速を100kmで走っていました。「ガクン」という感じがして、急にスピードが落ちましたがすぐになおりました。「何だ?」と思いつつも、そのまま走り河口湖へ着きました。
 向こうで待ち合わせたクラブの仲間とラジコンボートで遊び、1泊して帰路につきました。帰りも、アクセルべた踏みです。
 高速道路を降りる直前に、再び「ガクン」ときて、今度はそのままエンジンストップ、車もストップです。当時は高速道路を走る車が少なかったので、車を押して高速道路を降りました。それから、整備工場(伯父が経営)に電話して、迎えの車に牽引され、整備工場に直行しました。オーバーヒートでピストンに穴があいたのを知ったのは数日後です。
 既に、私は、自動車会社(壊した車とは別会社)のエンジン設計部に勤務し、新型エンジンの開発実験を担当していました。私とは別の課ですが、4/4出力(アクセルべた踏みと同じ)で24時間耐久試験をしているのを見ていますから、「あの程度でオーバーヒートなんてクレームだ」と言っていたのですが、同じ課の先輩からきつい一言が有りました。
 「実験室で24時間耐久試験ができるのは、一番良い条件で運転しているからだよ。車に乗せて街中を走るのとはわけが違う。24時間耐久試験でなんとも無くても、保障は1分だ」
 言われて見れば、その通りです。実験を始める前のエンジンは新品同様、試運転をして、全てが完璧であることを確認して、24時間耐久試験をします。
 普段乗っている自動車は、せいぜい、年に1回の定期点検(当時は半年に1回なんかの点検義務もあったような気もします。記憶違いだったらゴメンナサイ)と車検だけです。
 今日、自動車の製造技術、整備技術は格段の進歩をしていますが、普段から愛車を可愛がり、整備してあげないと何が起こるかわかりません。
 安心してドライブを楽しむなら、プロの正確な整備点検が必要でしょう。
 私も近々に定期点検を予定しています。愛車ラルゴ君は10歳10万kmを超えても頑張ってくれています。

コメント

_ 青井の修行僧 ― 2007年07月09日 06時49分07秒

昭和46年頃私も空冷のパブリカに乗っておりました。
芦ノ湖へドライブした時です、坂が多いのでエンジンが過熱しすぎていたのでしょう、エンジンが冷めるまでエンジンを切らなければよかったのですが、止めてしまったので熱でガソリンを吸い込みすぎたのでしょう。
工具を持って行っていなかったのでぬれたプラグを乾かすことが出来なく、しかたなく修理屋を呼びました。
当時は自分でキャブレターを掃除したり、プラグの掃除、ポイントを磨り合せたりしました。
当時の車は人間臭くて面白かった、今のは自分では何一つ手が出せません、コンピュータで何から何まで制御されております。その代わり安心してのってもいられます。

_ 釣宗未来 ― 2007年07月09日 23時14分20秒

 青井の修行僧さんへ、コメント有難う御座います。パブリカですか。懐かしい名前ですね。あれも、初期は空冷でしたよね(コンテッサと勘違いしていたらゴメンナサイ)。今と違い、あの頃の車は、すぐにプラグが外せましたから、乾かすのは楽でしょうが、工具が無ければ何もできなかったでしょう。かなり悔しい思いをされた事と思います。今の車はかなり大変みたいです。そのような問題も出ないのでしょう。只、気になるのは、ドライバーがプラグの掃除の仕方を知らない事です。愛車を可愛がってあげて下さい。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://muneya.asablo.jp/blog/2007/07/08/1634536/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。