ゼロ戦の操縦性2008年06月29日 05時07分50秒

堀越さんの著書ではないが、私の宝物?
操縦性と言うと、例えば「ハンドルを30度動かした時に、車がどのくらい曲がるか」だ。

多く曲がると、少し曲がりたい時に苦労する。

少な過ぎると、「小回りが効かない」となる。

ゼロ戦をはじめ、日本軍の戦闘機は小回りが効いた。

空中戦になると、敵の後ろに直ぐつける。

逆に撃たれても、直ぐに方向転換で逃げられる。

だから、パイロットは小回りの効く戦闘機を望んだ。

しかし、飛行機は方向転換が急だと浮力が無くなる。

これを失速という。

ゼロ戦開発当初、小回りが効き過ぎて、テスト飛行中の「墜落」が多かったようだ。

原因は操縦桿と「フラップ、エルロン、ラダー」と呼ばれる飛行機の方向を変える舵がロッド(金属の棒)で繋がれていた事。

遊びとか余裕が無いので、舵が効き過ぎ、失速し墜落した。

何人かの尊いパイロットの生命が失われた。

そこで、設計者の堀越さんは、ロッドをワイヤー変えた。

ワイヤーは多少伸びるので、操縦桿の動かし始めに、飛行機の姿勢がいきなり変わる事が無い。

この結果、安全に小回り出来る「ゼロ戦」ができた。

ゼロ戦の秘密が漏れるまでは、「ゼロを見たら逃げろ」という指令が米軍に在ったという。

今の旅客機が安全に飛べるのはこういう過去が有ったから。

こういう発明が武器から生まれるのは好ましくないが・・・。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://muneya.asablo.jp/blog/2008/06/29/3601011/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。