思いやり-152008年03月11日 22時17分46秒

 京都での、ローター研磨機のデモから今帰ったので、アサブロならぬヨルブロになりました。
 今日、お会いした自動車整備工場の社長さんの言葉で、身に沁みた言葉が有ります。

 「0円車検というのが、最近出てきた。0円で車検ができる訳が無い。結局は、なんだかんだで、同じだけかかる。しかし、ユーザーは0円と聞けば飛びつく。それで良い訳が無い。」

 危うく、「ぼったくりバーと同じですね」というところでした。
 社長さんの考えは、「きちんと整備して、ユーザーに説明し、ユーザーに納得してもらい、ユーザーからの信用を得る事が、0円車検に対する、その解決策」である。
 と私は解釈しました。

 整備を怠け、事故を起こした時、人命を奪うのが自動車です。
 むやみに高い整備費は論外ですが、最低限必要な整備費はかかります。
 しかし、ユーザーはそこまで考えていないような気がします。
 ですから、「0円車検」なんて有りもしない事がまかり通るのでしょう。

 この社長さんは、ユーザーと整備士の「会話、信頼」を生む工具として、ローター研磨機を選択されているように感じられました。

 ローター研磨機は100万円を越える工具?です。100万円と「会話、信頼」の価値を比較して下さい。
 この整備工場で働いている整備士と整備を依頼しているユーザーは幸せだと私は思います。

 ちなみに、私が愛車「ラルゴ君」の整備をお願いしている足立区のT自動車も、色んな相談に無料で相手をしてくれます。
 勿論、実際に、修理をお願いしたら有償ですが、価格には相談にのってくれます。

 お陰で、私と「ラルゴ君」は安心、安全を得ています。

思いやり-162008年03月12日 07時04分26秒

 「使い辛くて、精度が出ない」という機械が工場の隅に眠る?。
 ローター研磨機の話です。昔の機械ですから、仕方ないのでしょう。
 「精度が悪くて、誰も使わない」と整備工場の社長さんは言われます。3社連続して同じ事を言われました。確立を考えると有意差有り?でしょうか。

 昨日、デモで伺った整備工場の社長さんは始めから、「精度は」と言われ、兎に角、ローター研磨機に詳しい方でした。
 私の機械の精度を見て頂いたところ、荒削りの段階で、「仕上り綺麗じゃない、精度もOK」と、言って頂いたのですが、荒削りですから、30ミクロンほど、すり鉢状になっていました。
 仕上げ加工をすれば良かったのですが、30ミクロンのすり鉢状態は許容範囲内です。
 社長さんはローターを触って、「多少凹凸があるね」と言われました。
 「凄い、30ミクロンが判る」
 「これは荒削りです」と簡潔に言えば良かったのですが、理屈へ言葉が行ってしまいました。
 「まずい、これを言うのは」と考え、途中で言葉を止めてしまいました。
 いかにデモでも、他の方が一生懸命設計され、作られた製品の弱点をいう事は私には出来ません。
 しかし、その社長さんは全てを見越したように、こう言われました。
 「あんたは技術者だから簡単にやるが、内の連中にできるかね」
 精度を出す為には、ボタンを切り替える操作が一回だけ増えるのです。これが私の機械の欠点かもしれません。
 だからと言って、折角頂いた貴重な時間を無駄に出来ませんから、
 「自動車の整備よりは遥かに簡単でしょう」と答えました。
 「そりゃそうだ」と社長さんはニヤリ。

 「メンドクサイ」と言う言葉を
 「あんたは技術者だから簡単にやるが、内の連中にできるかね」と置き換えてくれた社長さんの「思いやり」を感じました。

 帰り道、この社長さんの言葉が頭から離れ無かったのは当然です。

 こういう、社長さんがまだまだたくさん居るから「自動車の安全が保たれている」と確信しました。

 実は、今朝まで、他の事と、この事で頭の中がごちゃごちゃでしたが、
 Tecchanの、新『雑』ずいひつ
 というブログにかいた、コメントの返事をTecchanから貰い、頭の中が整理されました。

 ものの「見方、言い方」一つで、答えが変わると、今更ながら・・・・」
 勉強になりました。
 今日の朝日はやたら眩しいです。(^ム^)

思いやり-172008年03月13日 05時06分18秒

 昨日のブログへ、アクリル職人さんと、Tecchanからコメントを頂きました。返事を書いているうちに、その事を、ブログに掲載したくなったので、返事をブログにしてみます。
 
 アクリル職人さん、Tecchan、コメント有難う御座います。
 多分、皆さん同じだと思いますが、物を作る時、色んな情報(材質、加工方法、加工時間、価格、デザイン、他沢山)を、頭の中でリンクさせているでしょう。
 ところが、これら全てを同格にしてしまうと、収集が着かなくなります。つまり、物づくりが出来なくなります。
 そこで、優先順位をつけます。
 優先順位を決める基本が、信念だと思います。
 作る品物によって、優先順位は変わりますが、信念だけは変えてはいけないと思うのです。
 余分な情報が入ってくると、急遽、優先順位を入れ替えなけければなりませんが、信念を変えてはいけません。
 これは、物づくりだけではなく、人生全てに言えるのではないでしょうか。

 今回の場合ですと、デモンストレーションに行ったわけですから、主張するのは機械「研磨くん40」の性能です。
 基本理念=信念はハッキリしていますので、「研磨くん40」の何を見てもらうかは決まります。それだけは何がなんでも見てもらう必要が有ります。
 「加工精度」が売り物の機械ですから、「加工精度」は絶対に見てもらわなければいけないのです。
 一方、旋盤加工経験の無い整備士の場合、煩雑な作業は「使えない、或いは、十分に使えるか不安な機械」と判断されますから、余分な加工は避けたくなります。
 「研磨くん40」は専用旋盤ですから、操作は簡単です。旋盤の実務経験が無い私でも、簡単に扱えますから、「精度最優先」で良かったのですが、「精度は出て当然」というおごりがあったのでしょう。
 「簡単に扱える機械」を主張したくて、仕上げ加工をしなったのです。荒仕上げ終了時の「加工面が綺麗だ、精度も充分」と言われたので、そこで止めてしまったのです。
 ところが、綺麗と評価された仕上げ面は「精度が出ない仕上り面です」
 旋盤経験は有りませんが、外注から来た品物の検品経験は有ります。あの仕上り面の製品が来たら、「突っ返す」か、旋盤士に見て貰うか(外注さんに対する思いやり?)です。
 荒仕上げでも、精度は、円周方向が10ミクロン、放射軸方向が30ミクロンです。全く問題無かったので、そこで、加工を止めてしまいました。
 「研磨くん40」の放射軸方向精度は通常10ミクロンです。

 ところが、あの社長さんは、その30ミクロンの緩いうねりを触って判る人でした。それと同時に、私が荒仕上げで止めた事も見抜いたようです。
 つまり、「きちんと仕上げれば充分な精度は出るが、後、一工程増える」と知っていたのでしょう。
 それで、「あんたは技術者だから簡単にやるが、内の連中にできるかね」と言う言葉になったのだろうと思います。

 30ミクロンが判る方ですから、「駄目」とか「メンドクサイ」とかは簡単に言えるのでしょうが、「優しい言葉」に変えてくれたようです。

 「この仕上り面は精度が出ませんよ」と言って、その理由をハッキリ言うべきだったと、反省しています。
 たとえ、一工程増えようと、他社さんの加工方法に対する批判で有っても、「それはそれ、これはこれ」と、別けて考え、説明する必要が有ったと思います。

 この、「分けて、説明する」という事が一番重要な事だったのです。
 与えられた時間が少ないという事もありますが、ローター研磨機を売っている、現地の営業さんや、「研磨くん40」の販売元の社長の立場を考えて、優先順位を入れ替えた私の「思いやり」は、逆なってしまったようです。

 これからは、「設計者は皆一生懸命機械を設計しています。弊社と他社さんの基本的な考えたの違いだけです」と前置きして、精度を出す為の方法を説明しようと考えています。

 なんと言っても、私の「思いやり」の優先順位は自動車ユーザー、整備工場、が先でなくてはなりません。

 長々とスミマセンでした。

 更新と思ったら、レイアウト変更になりました。困った事に、文字サイズの変更方法が解りません。小さい文字が見辛いのは解っていますが、取り敢えず、更新します。
 今までと同じ文字サイズで更新できますように。m(__)m

思いやり-182008年03月14日 06時54分53秒

 トラックバックして下さる皆さんへ。
 私は日本語しか解りません。理解できない場合は、選択出来ませんので、削除します。
 以前にも書きましたが、ASAHIネットさんのご好意で、無料公開させて頂いてるブログです。
 ご覧になる皆さんの物と考えています。
 R20指定相当でも、タイトルで判断できるものは、ご覧になる皆さんに判断をゆだねる事が出来ますので、削除しません。
 しかし、タイトルと内容が明らかに違うものや、読めないものは、判断不能として削除します。

 ご覧になる皆さんの物ですから、トッラクバックも自由だと思います。
 そこで、提案なのですが、R20指定相当の場合は、タイトルの最初に「R20」と書いては如何でしょうか。
 これも「思いやり」だと思うのですが。

 これですと、判断しやすいと思います。
 不法なものでなければ、削除しません。読めないものは削除します。

 スパムもこのようにカテゴリ別にすると、スパム処理していた中の意外な宝物が見つけられると思います。
 ネット社会発展の為、ご協力をお願いします。<m(__)m>

思いやり-192008年03月15日 05時04分44秒

 未来クラブの定例会は各人がコンピューターを前に、IT学習です。
 「研磨くん40」(弊社開発のローター研磨機)で検索を入れたら、一位でした。
 ところが、そのホームページはローター研磨中の写真4枚と説明で終わりです。
 後は、「ご質問はこちらへ」へリンクするだけです。

 「何!、何で、」そうです。検索で出てくるページには「トップへ」が有りません。他のページにジャンプできないのです。
 「参った~」です。「見てくれた方に対して申し訳ない」の一言です。

 今日の午後と、明日の日曜日で何とか直したいのですが、現在、全面、書き直している最中です。
 おまけに、お墓参り(2~3箇所)の予定ですから、多分、何も出来ないでしょう。
 しょうがない、取り敢えず、「目次へ」ジャンプさせるだけは何とかしようです。

 それにしても、何と自分勝手なホームページ。
 「思いやり」のかけらすらないです。<m(__)m>
 
 外から自分を見るというのは貴重で大事なことなんですね。

 話は全く変わりますが、思いやりシリーズも連続19回です。
 19=行く=GO です。他にも沢山書きたいので、連続記録はここまでにしたいと思います。

 このブログも模様替えしたいと考えています。(^ム^)