見積書の意味2008年03月19日 06時24分42秒

 私の仕事は「機械の開発設計」です。言い方を変えると「機械の改良屋」です。修理業では有りません。現存する機械を改良し「より良い機械にする」事が仕事です。
 「新製品の開発じゃないの?」と言われますが、機械の改良も、新製品の開発も全く同じです。対象が機械全体なのか、1セクションなのかの違いだけです。全てのセクションを改良したら、新製品です。
 飛行機と同じです。(^ム^)

 従って、その為に必要な情報は全て出して頂かなければなりません。情報の取捨選択も私の仕事です。情報量が仕事の完成度を左右します。必要な情報を提供して頂くと完成度が高くなり、実用新案や特許が取れます。発明者は私とお客さん(情報元)ですが、出願者はお客さんです。実際に、特許を取得しているお客さんも居ます。
 逆に、取れるのを知っていても、公開したくないと言うお客さんもいらっしゃいます。全てはお客さん次第ですが、皆さん喜んでくれます。

 ところが、その情報を出してくれない方や後から出てくる時が有ります。それでは、仕事の完成度が悪くなります。
 「より良い物を、より安く」は、仕事として当然と考えていますが、試作=製品ですから、量産の製品と比較すると高いです。
 情報が少ないと、余分な機能を付けなければなりませんから、見積書が高くなります。
 お客さんが機械に詳しい方ですと、余分な機能に関して、相談できますし、「必要な場合は後から有償で」となり、見積書の金額は安く出来ます。

 この事を知っていてか、勘違いされてか、情報を出してくれないお客さんが居ます。「簡単な改良だから安く」と言われます。
 ところが、後から、少しずつ情報が出てくるので、その都度、構想変更となります。経費は高くなるのに、製品品質は落ちます。
 その上、「ただで直せ」と言ってきます。こういう客は無視するに限ります、間違いなく、知っていて、情報を出してこないのでしょう。
 見積書の意味がなくなります。

 試作品=製品のチェックをして頂いても、情報が出てこないときが有ります。最悪です。
 「ここちょっとおかしいみたいだよ」と一言言って頂ければ、直ぐに直して、最高の製品が、その場で出来たのにと、悔やむ経験少なくないです。
 言って頂いて、予想より遥かに良い性能を得た事の方が多いですから、「何であの時言ってくれなったのだろう」と悔やむ事になるのです。
 不具合部をハッキリ言って頂ければ、かかった工数も少ないですから、自主的に請求書の値引き対象にしています。
 お客さんも私もニッコリです。

 今、お付き合いしているお客さんとの、見積書に関しては明日書きます。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://muneya.asablo.jp/blog/2008/03/19/2778848/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。