思いやり-122008年03月08日 03時52分28秒

 昨日のブログへ、二つもコメントを頂き、褒められました。別に特別な事をした覚えも有りませんし、書きたかったのは、女の子の事です。多分、この子も、特別な事をしたという気持ちは無いのでしょうが、私は「嬉しかった」ので書きました。
 
 実は、時々思い出し、考えている事が有ります。
 高専の2年の時です。柔道部にいて、左手の甲を亀裂骨折しました。
 若いですから治りも早いです。腫れが引き、痛みが取れ、風呂に行きました。
 当時の我が家には風呂が有りません。銭湯通いです。ただし、銭湯まで、歩いて20~30秒です。温泉旅館の大浴場と、泊まった部屋より間違いなく近いです。

 その銭湯での事です。骨折した左手の甲の包帯を濡らさない様にビニール袋でカバー?して、洗い場で身体を洗っている時でした。
 右手はなんとも無いですから、別段、不自由無く洗っていました。さすがに、背中は無理でしたが。
 その時、「お兄さん手ぬぐいかして」と、知らないおじさんから声をかけられました。
 背中をながしてくれるという言葉です。
 「いいですよ」と遠慮したのですが、背中をながしてもらいながら、その方に、こう言われました。
 「あんたの身体が不自由で、一生不自由だったら、ながしてあげないよ、一時だろ、だから、ながしてやるんだよ」
 多分、「一時なら助けてあげられるが、一生では無理。それでは、その人のためにならない」という意味だと思います。
 「有難う御座いました」とお礼を言って、家に帰り、両親にその話をしました。
 お袋から「その人の名前は」と聞かれ、「聞かなかった」と答えたら、親父からきつ~い一言。
 「馬鹿、名前聞いておかなければ、お礼言えないだろ、今度逢ったら聞いときなさい」
 「参った~」です。確かに親父の言うとおりです。
 その後、銭湯で逢う事出来ませんでした。

 でも、背中をながしてもらった事より、「あんたの身体が不自由で、一生不自由だったら・・・・」の言葉のほうが、私の心に強く残っているのは何故でしょう。
 
 正直に言って、未だに解決できないでいます。
 「たとえ、一時でも、身体の不自由な人の手助けが出来れば、それはそれで良いのでは」と考える時も有りますし、「私が助けてあげられない時は誰が助ける」という考えが出てくるときも有ります。

 ひょっとして、そのおじさん、照れ隠しで言ったのかと、最近では思う時も有ります。
 優しい人って、恥ずかしがる人が多いようですから。

 ちなみに、この経験が元で、未来クラブに入る事になりました。当時の産業振興課K係長の勧めで。

コメント

_ 青井の修行僧 ― 2008年03月08日 06時14分32秒

私もK係長の勧めで未来クラブに入りました。
人との出会いが人生を大きく変えさせる時があります。
だから人との振れ合いを大事にしているのです。
未来クラブでは平井さんのような人と出合って幸せに思っています?

_ アクリル職人 ― 2008年03月08日 16時02分56秒

心にしみる話ですね!!
実は私小沢も柔道部でした

_ HIRAI ― 2008年03月09日 07時36分05秒

 青井の修行僧さん、コメント有難う御座います。やはりK係長ですか。K係長は「青い鳥」の化身?だったりして。

 アクリル職人さんコメント有難う御座います。柔道部でしたか。ダンスが特技のグレースさんも黒帯締めるそうです。知ってましたか。ダンスと柔道?不思議ですよね。もっとも、アクリル職人さんの繊細な技術と柔道も不思議。柔道やる人のほうが、意外と繊細なのかも。

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